「支給停止」と「一時差し止め」

障害年金はーとふる・ラボ 心 代表の栗澤です。

このブログをお読みいただき、ありがとうございます。

心より感謝いたします。

さて、先日のブログで触れた「支給停止」「一時差し止め」につきまして。

支給停止と一時差し止め、当面「障害年金が支給されなくなる」ことには変わりないのですが、その意味合いは大きく異なります。

支給停止

「支給停止」は、障害の状態や所得状況により年金の支払が止まることをいいます。

たとえば、障害の程度が軽快して等級非該当と判断された場合や、20歳前に初診日のある障害基礎年金(国民年金)の所得制限を超えてしまった場合です。

ポイントとして、

・支給停止中は年金が支払われませんが、受給権は残されています。

したがって、状況が再び変われば(=症状が悪化した、所得が減少した)支給再開の手続をすることができます。

一時差し止め

「一時差し止め」は、提出すべき書類を提出しなかった等、手続上の理由で年金の支払いが一時的に止まることをいいます。

現況届や障害状態確認届(診断書)の提出漏れなどですね。

ポイントとして、

・一時差し止めの場合、受給権は残されています。

・必要な書類を提出すれば、止まっていた分もまとめて支払われます。

比較

支給停止: 受給権は残されている。ただし、支給が再開されても支給停止期間中の年金がさかのぼって支給されることはない。

一時差し止め :受給権は残されている。必要な書類を提出すれば、差し止められていた期間分の年金もさかのぼって支給される。

このように、「支給が止まる」ことに変わりはないのですが、その内容はまったく異なります。

支給停止は「事実」に応当する対応ですからしかたのないことですが、一時差し止めは手続の不備が原因ですので、こちらはきちんと対応すべきものですね。

それでは今日はこの辺で。